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こんにちは、ドンキーです!
昨日の記事「【ドイツ留学】ハンブルクで絶対に外せない観光地5選!【HAMBURG編】」で、ギリシア神話の健康の女神ヒュギエイアがドラゴンを制している像を説明をしました。
その中で、ドラゴンと竜の違いを説明したくなってしまったので、今日はドイツ全く関係なしの完全趣味のお話をさせていただきます。笑
- ドラゴン、竜の原義
- 西洋の「ドラゴン」の特徴
- 東洋の「竜」の特徴
- 西洋の「ドラゴン」と東洋の「竜」の概念的違い
- 豆知識①:原初のドラゴン
- 豆知識②:竜と龍の違い
ドラゴン、竜の原義

<ドラゴン>
―ヨーロッパの伝説上の怪獣。翼と爪と蛇の尾をもつ爬虫類で、口から火を吐くとされる。竜。(大辞泉より引用)
<竜>
―①想像上の動物。体は大きな蛇に似て、4本の足、日本の角、耳、ひげをもち、全身鱗(うろこ)に覆われている。多く水中にすみ、天に昇り雲を起こして雨を降らすという。中国では、鳳(ほう)・亀(き)・鱗(りん)とともに四瑞(しずい)をして尊ばれる。竜神や竜王はこれを神格化したもの。たつ。②「ドラゴン」に同じ。(大辞泉より引用)
「ドラゴン」「竜」を辞書で引くと、姿形についての説明のみ書かれています。
そして「ドラゴン」=「竜」と説明されています。
ここでは、鱗・爪・蛇がベースなど見た目の共通点のみで「ドラゴン」=「竜」です。
イメージとしては、ハリーポッターやホビット、エラゴンなどで出てくる翼のあるドラゴンが西洋の「ドラゴン」で、千と千尋の神隠しの白やドラゴンボールの神龍など、髭と角があり蛇のような形をしているのが東洋の「竜」です。

西洋の「ドラゴン」の特徴

西洋の「ドラゴン」と言われて想像してみると、勇者や騎士によって退治される「悪」のイメージがあるかと思いますが、それが西洋のドラゴンの特徴です。
各国のドラゴンの伝説や逸話から、「悪」としてのイメージを読み取ることができます。
<ドラゴンの名前と伝説>
- 【北欧神話】ファフニール。神々から盗んだ財宝を独占する鋼のような鱗を持つ。
- 【オーストラリア先住民】イエロ。池や水場を荒らし、人を呑み殺すという伝説。
- 【ギリシャ神話】ヒュドラ。沼地に住み人里を荒らす魔物。ヘラクレスに殺される。
- 【旧約聖書】レヴィアタン(リヴァイアサン)。大ウソつきで冷酷で凶暴な海の怪物。
- 【新約聖書】死と罪の象徴。
などなど、これらの伝説からも読み取れるように西洋の「ドラゴン」は悪など、ネガティブな存在です。
東洋の「竜」の特徴

上記の大辞泉に書いてあったように、東洋の「竜」は中国では亀・麒麟・鳳凰と並んで尊ばれている神獣です。
※そもそも東洋の竜は中国発祥です。
なぜ中国の「竜」は、ヨーロッパの「ドラゴン」と違って尊ばれるのか?
同じく上記の大辞泉の引用にもあるように、竜は普段は水中に住んでいる「水神」なのです。
水神は、雨を降らせる・水難防止など、ようは水の守護神です。
<東洋の「竜」>
- 我々人間が生きていく上で欠かせない恵みの水を与えてくれる存在。
- 水難などから守ってくれる存在。
つまり「水の守護神」という部分から来ているので、東洋の「竜」はポジティブな存在なのです!
だからこそ、竜神や竜王など偉業を成し遂げた人たちに尊敬の念を込めて「竜」を使うのです。

西洋の「ドラゴン」と東洋の「竜」の違い

<概念>
上記からわかるように、西洋の「ドラゴン」は勇者や騎士によって退治される「悪」「ネガティブ」な存在で、それに対して東洋の「竜」は水神的な性質を持ち、「守り神」「尊敬」「ポジティブ」な存在です。
<容姿>
翼のあるドラゴンが西洋の「ドラゴン」で、髭と角があり蛇のような形をしているのが東洋の「竜」です。
豆知識①:原初のドラゴン

世界で初めて描かれたドラゴンはメソポタミア時代の巨大蛇でした。
そこから徐々に変化してヨーロッパのドラゴンの形になるのですが、ドラゴンの語源は、ラテン語の“draconem“、古代ギリシア語の“drakon“などで、両方とも「ドラゴン」と「ヘビ」の意味合いを有しています。
そこから想像してみると、ハリーポッターのドラコ・マルフォイは敵役の中で常にハリーと対立してきた「悪の象徴」で、ヘビを象徴としたスリザリン(ちなみに四台元素は「水」)に所属していましたよね。
ヴォルデモートもナーガというヘビが分霊箱としていましたが、このナーガは「恐怖と不死」を象徴する邪神で、まさにヴォルデモートにぴったりですね!
ということに気づいたというお話でした。笑
豆知識②:竜と龍の違い

「竜」は西洋の胴体のある形のドラゴンで、「龍」は東洋の蛇型のドラゴンであると考える人が多いです。
しかし、実際のところ「竜」と「龍」の違いは、
- 「竜」:新漢字、常用漢字
- 「龍」:旧漢字、常用外漢字
の二点のみです!
形とかそういう違いではなく漢字の制度的な違いだけですね。笑

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今日もありがとうございました!
明日の記事でお会いしましょう!
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